近年、企業が抱えるリスクは多様化しているため、リスクマネジメントの重要性が高まっています。
しかしいざリスクマネジメントを導入しようと検討しても、どのように進めればよいのか悩んでしまう企業は多いでしょう。
そうした悩みを抱えている企業は、リスクマネジメントコンサルティングを受けることをおすすめします。
リスクマネジメントは対策することが多く、自社だけで完結するには難易度が高いためです。
この記事では、リスクマネジメントコンサルティングがどのような仕事内容なのかについて紹介します。
実際にどのようなコンサルティングか、具体的にイメージできるようになるため、コンサルティングを受けるかの検討材料にできます。
リスクマネジメントコンサルティングとは

リスクマネジメントコンサルティングとは、企業の経営や事業推進を進めるうえで、内部のリスクを洗い出し、リスク回避を支援する仕事です。
リスクマネジメントとは、リスクを組織的に管理し、調整を図るプロセス全般を指します。
変化の激しい現代において、事業存続や経営目標達成のための手法としてリスクマネジメントが重要視されています。
しかし自社だけでリスクマネジメントを完結させるのは難しいため、専門家の支援を受けるほうがリスク対策しやすいのです。
なにより自社だけでリスクマネジメントすると、時間がかかってしまいます。
リスクの洗い出しに第三者の視点が加わることで、精度の高いリスク対策が打ち出せます。
企業におけるリスクマネジメントの重要性

企業におけるリスクマネジメントは重要です。
リスクマネジメントをおこなうプロセスを経ないと、どこに・どのようなリスクがあるのか把握できないためです。
リスクを把握できないと、リスクが起きたときの対策が立てられません。
対策を立てられていないと、リスクが起こったときの初動が遅れ、被害が拡大してしまう可能性があります。
起こる可能性のあるリスクを洗い出し、起こってしまったリスクの影響を最小限にする必要があります。
大切なのは対策方法を練っておくこと。
リスクが起こってしまったとき迅速に対応できるよう、リスクマネジメントしましょう。
リスクの種類
リスクマネジメントするうえで、リスクの種類を知っておくのは大切です。
考えられるリスクは4種類あります。
- 財産損失リスク
- 収入減少リスク
- 人的損失リスク
- 賠償責任リスク
財産損失リスクとは、火災などの人災や地震などの自然災害リスクが挙げられます。
収入減少リスクには、取引先の倒産や不良品の出荷による商品回収などが該当します。
人的損失リスクは、経営者や従業員の事故や死亡などが考えられるでしょう。
賠償責任リスクとは、著作権の侵害や商品の健康被害などです。
このように一言でリスクといっても、起こりうる可能性や、起こってしまったときの対策が大きく異なります。
リスクの種類を知り、どのようにリスクマネジメントするかが企業存続の鍵となるでしょう。
リスクコンサルティングがおこなう仕事内容

リスクマネジメントの重要性を認識できたかと思います。
では実際にリスクマネジメントコンサルティングを依頼したとき、どのような仕事をしてくれるのでしょうか?
リスクマネジメントコンサルティングがおこなう仕事内容は、おもに次のとおりです。
- ERM
- 不正リスク対策
- BCP
- ITガバナンス
- 海外リスクマネジメント
- サイバーセキュリティ
どのような仕事内容か、ひとつずつ紹介します。
ERM
ERMとは、エンタープライズ・リスクマネジメント(Enterprise Risk Management)の略です。
全社的リスクマネジメントや総合リスク管理とも呼ばれています。
ERMはその名のとおり、リスクマネジメント活動における円者的な仕組みやプロセスを指します。
リスクマネジメントとはリスクの洗い出し・絞り込み・対応する優先度を決定し、リスクに対応します。
そして大切なのは定期的な見直し。
ERMは組織の目的や目的達成のため、リスクマネジメントを組織全体の視点からおこないます。
不正リスク対策
ひとつの不正や法令違反が企業価値を著しく低下させたり、企業の事業継続性に大きく影響したりします。
不正リスク対策とは、そのような事態を回避するためにおこなう対策です。
例えば次のような問題を検知し、継続的に監視します。
- 資産の流用
- 不正な報告
- 法令違反
「そこまで把握しなければいけないのか?」と思われるでしょう。
しかしこれらを怠ると、企業価値を低下させてしまう事態を起こす可能性があります。
- ベネッセの個人情報流出
- 東芝の不正会計
- スルガ銀行の不適切融資
このような事態が発生してしまうと、企業の信用は瞬く間に下がってしまうでしょう。
低下してしまった信用を取り戻すのは困難です。
企業の存続に対して大きな脅威ですから、不正リスク対策を徹底しましょう。
BCP
BCPとは、事業継続計画(Business Continuity Plan)の略です。
企業が自然災害やテロ攻撃、システム障害、不祥事などの緊急事態に遭遇した場合でも、重要な業務が継続できるよう対策するための計画書です。
事業資産の損害を最小限に抑えつつ、中核となる事業の継続、もしくは早期に復旧させることを可能にするための方法を事前に練っておきます。
緊急事態が起こってしまってからでは遅いのです。
平常時におこなうべき活動や緊急時における事業継続のため、方法や手段を取り決めるのがBCPです。
ITガバナンス
AIやIoT、RPAなどデジタル技術が駆使され、セキュリティやプライバシー保護の要素が複雑に絡み合っています。
ITガバナンスとは、ITに関する企画・導入・運営に関わるすべての行動や成果、さらには関係者を適正に管理できる仕組みやルールを組織内に整備することです。
経産省によると、ITガバナンスとは次のように定義されています。
“経営陣がステークホルダのニーズに基づき、組織の価値を高めるため に実践する行動であり、情報システムのあるべき姿を示す情報システム戦略の策定及び実 現に必要となる組織能力である。”
引用:システム管理基準(骨子)
ITガバナンスとは、IT戦略を一定のルールにしたがってコントロールする仕組みとも言えます。
海外リスクマネジメント
海外事業を展開する企業は、海外リスクマネジメントも視野に入れる必要があります。
海外には事業の安定的な継続を阻むリスクがあるためです。
例えば海外事業を展開するにあたって、次のようなリスクが重要視されます。
- 労働・雇用問題
- コンプライアンス違反
- 法務リスク
- 情報・システム
- 政治環境の変化
- 製品・サービスの欠陥
- 各種の事故
- テロ
- 価格変動
特に「法務リスク」「政治環境の変化」「テロ」については、海外で注意が必要なリスクです。
「各種事故」「法務リスク」といった、駐在員や出張者の安全を脅かすようなリスクも多岐にわたって存在します。
いつ起こるかわからないリスクに対応すべく、海外のリスクを把握・管理し、対応するためのリスクマネジメントに取り組むことが必要です。
サイバーセキュリティ
サイバー攻撃は多様化し、アンチウイルスやファイアウォールなど、一般的な技術だけでは防ぎきれなくなってきました。
実際にサイバー攻撃による被害件数が、ここ数年で増えてきています。
特に増えているのがランサムウェアと呼ばれるサイバー攻撃です。
悪意ある第三者が感染させたパソコンのファイルを暗号化などによって利用不可能な状態にし、ファイルを元に戻す代わりに金銭を要求してくる不正プログラムのことです。
重要なファイルが暗号化されてしまうと、業務に大きな支障が出てしまうでしょう。
そうした被害が出ないよう、技術的な対策や整備、運用面での対策をあらかじめ対策しておく必要があります。
サイバー攻撃の手法は日々進化しています。
そのため被害が発生してしまう前提のもと、企業全体で取り組むことが重要です。
リスクコンサルタントに企業の抱えるリスク対策してもらおう!
今回は、リスクマネジメントコンサルティングがどのような仕事内容なのかについて説明しました。
繰り返しになりますが、リスクマネジメントコンサルティングとは企業の経営や事業推進を進めるうえで、内部のリスクを洗い出し、リスク回避を支援する仕事です。
リスクにはさまざまな種類があります。
そのうえでリスクマネジメントコンサルティングがおこなうのは、次のような仕事です。
- ERM
- 不正リスク対策
- BCP
- ITガバナンス
- 海外リスクマネジメント
- サイバーセキュリティ
リスクマネジメントを自社だけで完結しようとすると、相当な仕事量が求められます。
またリスクが起こってしまったときの被害を最小限にするには、コンサルタントの協力は心強いのです。
自社だけで抱え込まず、まずは相談するところから始めてみませんか?

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